さて、所有のMH335DW Studio Referenceが、シェルもフェイスプレートもブラックということもあり、同じく黒被膜3.5mmのFitEar Cable 009と合わせた。
009はやはりDD機に合うという印象だったため、MH335DW Studio Referenceといえど、BA機では音が膨らんだりしてしまうのではないか、BA機が強みとする解像度や繊細さが失われてしまうのではないか、という不安があった。
ただし、なんとなく心のどこかで、MH335DW Studio Referenceなら受け止めることができるのではないか、という期待があった。もし009のパワーを受け止めて昇華することができるなら、335DW Studio Referenceはさらに飛躍するのではないか、と考えていた。
結果、化けた。
音が膨らむことはなく、MH335DW Studio Referenceはさらに飛躍した。一聴してすぐ、ではなかったが、流している曲の展開が進むにつれて、一線を越えていることをマジマジと見せつけられた。初めて、機材の存在が消える、という感覚の片鱗を、イヤホンで経験した。この感覚はMSBのアンプを使ったり、Utopia SGを使ったり、少なくとも据え置き環境やヘッドフォン環境で経験するものだと思っていたし、もっと言えば百歩譲ってもイヤホンならDD機で経験するものと思っていたため、本当に驚いた。
平たく言うなら、帯域ごとに分析をする感想がまったく出てこない。
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